日本語研修課程案内

慶應義塾大学別科・日本語研修課程(以下、日本語研修課程という)では、主として外国人留学生を対象に日本語ならびに日本研究のための講座を開講しています。

1 概要

日本語研修課程では、初期の段階から、受講者が将来専門分野において研究を行う際に有用な日本語の運用能力を養成することを重視しています。また、受講者の留学目的に合わせて、多様な学習段階・科目を用意しています。
本課程には、「話す・聞く・読む・書く」という四技能をそれぞれに高めるための日本語科目と、日本の社会や文化に関する知識を深めるための日本文化科目が設けられ、学習者が各自の必要や興味に応じて自由に選択し、時間割を組むことができます。
また、上級の段階では、大学、大学院で専門分野の学習を行うために必要な読解能力、文章作成能力が身につけられるよう、専門分野への橋渡し教育を行っています。さらに、所定の条件を満たした場合、本学の学部・大学院開講の科目を履修することができます。(履修できる科目・単位数には制限があります。)
そのほか、自由科目として英語による国際センター講座も履修できます。

注意: 対象とする学習者は、基本的に大学(学士課程)の在籍生や卒業生です。大学の学部進学準備を目的とした課程ではありません。日本語研修課程は慶應義塾大学の学部や大学院の正規の課程とは独立して設けられています。そのため日本語研修課程への入学許可は、学部や大学院への入学を保証するものではありません。学部・大学院への入学を希望する場合は、学部や大学院の入学試験を受験し、合格しなければなりません。

2 定員

定員は180名です。1クラスの人員は約20名ですが、学期によって増減が生じることがあります。

3 修業期間

日本語研修課程は2学期制(春学期、秋学期)をとっています。春学期は3月下旬から9月中旬まで、秋学期は9月中旬から翌年3月下旬までです。 
なお、2017年度の場合、夏休みは7月27日~9月10日まで、春休みは2018年2月上旬から3月下旬までの予定です。 
修業期間は以下の通りです。 
2017年9月入学の場合・・・秋学期、春学期(2017年9月から2018年9月まで) 
2018年4月入学の場合・・・春学期、秋学期(2018年4月から2019年3月まで)

4 開講場所

三田キャンパス(東京都港区)で開講します。

5 学習段階

日本語研修課程の学習段階は1から9に分かれています。それぞれの学習段階の内容は以下の通りです。

学習段階 対象者 学習目標 到達目標
初めて日本語を学習する者 日常生活に必要な会話と読み書きができるような日本語力の獲得を目標とします。
基本文型
語彙500語
漢字100字
日本語の学習経験が若干ある者
日常生活に必要な会話と読み書きができるような日本語力の獲得を目標とします。
初級文型
語彙1,000語
漢字250字
日本語を100時間程度学習した者 日常生活に必要な会話と読み書きができるような日本語力の獲得を目標とします。 初級文型
語彙1,500語
漢字350字
日本語を150時間程度学習した者
日常生活に必要な会話と読み書きができるような日本語力の獲得を目標とします。
初級文型
語彙2,000語
漢字500字
基本的な文型・語彙・漢字を習得した者 話し言葉・書き言葉の両面において一般的な日本語の表現・理解ができるような日本語力の獲得を目標とします。専門分野の日本語を学ぶ準備段階として基本的能力の養成を重視します。 中級文型
語彙4,000語
漢字800字
基本的な文型・語彙・漢字を習得した者 話し言葉・書き言葉の両面において一般的な日本語の表現・理解ができるような日本語力の獲得を目標とします。専門分野の日本語を学ぶ準備段階として基本的能力の養成を重視します。 中級文型
語彙6,000語
漢字1,100字
一般的な日本語の表現・理解に十分な日本語能力を有する者
大学の講義の聴講、教科書・参考書の読解、レポート・答案の作成等に必要な日本語力の獲得を目標とします。
上級文型
語彙8,000語
漢字1,500字
一般的な日本語の表現・理解に十分な日本語能力を有する者
大学の講義の聴講、教科書・参考書の読解、レポート・答案の作成等に必要な日本語力の獲得を目標とします。
上級文型
語彙10,000語
漢字1,945字
高度な日本語能力を有する者
専門分野の講義の理解、口頭発表や討論、専門書の読解、論文作成等に必要とされる専門的な日本語力の獲得を目標とします。
日本人大学生と同等の日本語能力

6 学習段階の決定

各学期の初めにテストを実施し、そのテストの結果により各学習段階に分かれます。学生は1年の修業期間中に原則として異なる2つの学習段階に所属します。

7 履修科目

履修科目には、日本語科目、日本文化科目、自由科目があります。このうち、修了のために必要な科目は日本語科目、日本文化科目です。(修了の要件については、「10 修了」を参照してください。)

<日本語科目>
以下の科目の中から、各学習段階に応じて必要な科目が設置されています。

       総合日本語、文法、作文、表記法、文章講読、新聞講読、会話、発表、音声言語理解、応用作文、応用会話

<日本文化科目>
日本文化の理解を深めるための以下の科目が設置されています。授業はすべて日本語で行われます。

       日本事情(文化学、能楽)、日本文化(伝統文化、日本画、アニメ・テレビゲーム)

<自由科目>
国際センターにおいて国際センター講座(英語による授業)が開講されます。この科目は自由科目として履修し、修了の要件には含まれません。開講科目は国際センターウェブサイトで確認してください。 (2017年度の科目は2017年4月以降の公開となります。)

8 履修方法

学生は自分の学習段階に合った日本語科目・日本文化科目の中から、月曜日から土曜日までの1週間に7科目以上を選択し、履修しなければなりません。単位数は週1回行われる90分の授業を15週受けると、日本語科目の場合は1単位、日本文化科目の場合は2単位となります。
所定の条件を満たした場合、学部・大学院開講科目を2科目4単位まで履修することもできます。上記の基幹コースの他に、特化コースも設置されています。特化コースの詳細については、入学後に説明する予定です。

9 成績判定

各学習段階を合格するには、1学期間、所定の学習段階に所属し、前項に掲げた日本語科目・日本文化科目から、7科目7単位以上修得しなければなりません。
学業成績は総授業日数の3分の2以上出席し、学期末に行われる試験を受けた後に決まります。評価は上からABCDの4段階で、単位を修得するには評語C以上の評価を得なければなりません。なお、科目によっては学期末に試験を課さずに、平常点またはレポートで評価する場合があります。

10 修了

日本語研修課程を修了するには、1年以上在学して異なる2つの学習段階において各段階に合格し、合計14単位以上を修得しなければなりません。
学部・大学院開講科目を履修する場合、1学期に4単位まで、修了単位として扱われます。なお、英語を使用言語とする科目はすべて自由科目となり、修了単位として数えません。学部・大学院開講科目でも使用言語が英語の場合は自由科目となります。
修了者には修了証が授与されます。